ビジネスシーンやSNSでよく利用される「横から失礼します」という言葉。
あなたもビジネスメールなどで一度は目にしたことがあるかと思います。
「横から失礼します」という言葉は日本語ではもちろん、英語でも実際によくビジネスメールで使われていますし、例文集などでも見かけます。
しかし、「横から失礼します」の正しい使い方や類語をご存じでしょうか。また、本当の意味を理解して使っているでしょうか。
今回は『横から失礼しますの英語表現』や『横から失礼しますの意味とビジネスメールでの使い方』、『横から失礼しますの類語などを例文を交えて』ご紹介していきます。
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「横から失礼します」の意味
ビジネスメールで多く見かけるようになった「横から失礼します」という表現。
「失礼します」とは、もちろん「申し訳ございません」「すみません」という意味です。
それに「横から」と付け加えられることで「本来返信すべき当事者ではないけど、割り込んで発言いたします」という断りをする意味をもちます。
また、「横から失礼します」という言葉を最近ではTwitterなどのSNS上でもよく使われています。
SNSの場合はビジネスシーンでの意味合いとは少し異なり、「フォロワーではないけど、コメントします」ということになります。
「横から失礼します」の類語
では、ビジネスシーンで使われる「横から失礼します」には、どのような類語があるのでしょうか。
同じ意味合いで、別の言葉でも言い換えられるケースがあるのでご紹介いたします。
○○に代わって返信いたします。
当事者(メールでのToに当てはまる方)の代わりとなって別の人が返信する場合、「○○(本当の宛先)に代わって返信いたします。」という前置きを置いて返信することができます。
いきなり当事者以外の人から返信がくると、返信相手の人に「なぜ宛先以外の人が返信するのだろう」と疑問に思われる可能性があります。
しかし、「○○に代わって返信いたします。」と一言前置きしておけば、「代わりに返信してくれたのかな」と安心感を持たせられます。
さらに、代わりに返信する理由を付け加えると、より丁寧なビジネスメールになるのでおすすめです。
例えば、「○○が不在のため代わりに返信いたします。」などと言って先に断りを入れておけば「不在なのに気を使って急いで返信してくれたんだな。」と好印象を与えられます。
尚、この「○○に代わって返信いたします。」という言葉を使う場合は、当事者と返信者の意見は一致している必要があります。
途中から失礼いたします。
上記のように当事者と同じ意見の上で当事者の代わりに返信するのではなく、当事者の意見に関係なくあくまで自身の意見を述べる場合は「途中から失礼いたします。」という言い回しをします。
例えば、メール上で議論が解決せずに混乱をきたしている場合に「途中から失礼いたしますが、本件はメールのやり取りではなく直接お会いしてお話した方が解決するかと存じます。」などと使います。
また、「途中から失礼いたします。」よりも「途中から恐れ入ります。」「途中から申し訳ございません。」という敬語表現を使った方がより丁寧な言い回しになりますので、目上の方や社外に対して返信する場合はこちらを使用するといいでしょう。
ccから失礼いたします。
ビジネスメールに限られますが、メールを受け取った本人(Toの宛先の人)以外の人が返信する場合は、「ccから失礼いたします。」という表現もよく使います。
「ccから失礼いたします。」という言葉は、メールを受け取った本人と返信する人との意見の相違は関係なく使えます。
つまり、同意見の場合でも反対意見の場合でも、どちらの意味合いでも使えるということです。
上司などが部下に対してアドバイスする時などに、この表現はよく使われます。
「横から失礼します」の使い方
メールの当事者以外の人から返信することができる「横から失礼します」という表現、実際にビジネスシーンで使う際には使い方に注意が必要です。
なぜかと言うと、「横から失礼します」と前置きして連絡する内容は反対意見など送信者の意見とは異なる場合が多く、目上の人や社外には使わない方が良いと考えている人もいるためです。
比較的若い世代の人たちはSNSで「横から失礼します」という表現に慣れ親しんでいるため違和感がありませんが、年配の方はこの表現を普段あまり使いません。
もし仮に上司など自分よりも立場が上の人に対して意見を述べる場合は、「横から失礼します」とは別の表現で言い換えて連絡すると良いでしょう。
例えば先ほど説明した「途中から申し訳ございません。」や「こちらはわたくしが担当のため、○○に代わってご連絡させて頂きます。」など理由を添えると不自然なく割り込んで自身の意見を相手に伝えることができます。
「横から失礼します」の例文
では、「横から失礼します」を使った例文をいくつかご紹介いたします。
- 横から失礼します。この議論は一度営業部を交えて相談した方が迅速に解決するかと存じます。
- 横から失礼します。ご質問を頂戴していた○○についてはわたくしが担当のため、
代わりに回答させて頂きます。 - 横から失礼します。ご連絡頂いた○○は本日不在のため、代わりに返信させて頂きます。
「横から失礼します」の英語表現
英文メールでも使われる「横から失礼します」は、英語で何と言えばよいのでしょうか。
2つ表現をご紹介します。
- jump in
- cutting in
メールのやりとりの流れの中に「飛び入る」という意味合いです。
・Excuse me for jumping in.
・Sorry for jumping in.
話しを「切る」という意味合いになります。
・Excuse me for cutting in.
・Sorry for cutting in.
他の表現方法としては、「Excuse me for interrupting 」という表現方法もあります。
「interrupting」は、「中断する、さえぎる」という意味です。
まとめ
ビジネスからSNS上まで広く使われている「横から失礼します」という表現。
当事者以外の人が議論に加わる前の断りの言葉として大変便利ですが、一方で年配の方には使い方に注意する必要があることを説明させて頂きました。
連絡する相手の立場に合わせて表現を言い換えるなどして、スムーズに会話に入れるように注意して言葉を選びましょう。